~浜辺を歩きながら石ころ探しの旅『ビーチコーミング』のススメ~
日々の暮らしのなかで、水道から出る水の温度で、小さな春を感じたりしている今日この頃。2021年の冬は、全国的に寒波が襲来し、九州や四国でも激しい雪が降りました。この冬はしっかりと寒くなったことで、桜の開花が早くなるという福音も聞こえてきましたね。
春の楽しみのひとつに、浜辺のビーチコーミングがあるのをご存じですか?
大気の状態が不安定な冬は、海が荒れることが多く、波のうねりや海水が激しく混ざり合います。海流の副産物として、春の浜辺にはさまざまなものが打ち上げられ、収集家の間では「春が一番収穫できる」というくらい、期待度が高まります。
日本海に面した海辺のまちには、韓国、中国のゴミ(プラスチックの容器など)や漁具、ロシアからはウオッカの空き瓶、どこか遠い南国からはヤシの実などが流れ着いています。南からの対馬海流が北上し、北からもリマン海流が流れて交じり合う日本海は、ビーチコーミング界でちょっとしたグローバル海域なんですよ~。
浜辺ひとつとってもサラサラの砂浜や小砂利の浜、大きな岩場の海岸など、陸と海のつながりもバラエティに富んでいて、メノウやオパール、ジャスパー、ヒスイなど、日本各地の海辺でパワーストーンを見つけることができます。
広い浜辺で小さな石を探すのはとても大変ですが、見つけた時の喜びたるや!(万歳)海浜でみつけることのできるこれらの石は、海底からやってきたとは考えにくく、見つけた場所の近くの地層や川の上流部の山から生まれたものがほとんど。
しかも、石のできる経緯は地球創成の火山爆発やマグマ由来のものもあるなど、まさしく「大地からの贈り物」。石は大きなエネルギーを秘めているパワーストーンといえるのです。
そのパワーストーンのなかで人気のあるガーネットは、インドなどの外国産。深みのあるまるで赤ワインのように美しいこの石には、「情熱」という意味があり、持つ人に元気と頑張れる力を授け、さまざまな願いごとを「成就」へ導きます。
ビジネスマンの仕事運をあげることはもちろん、恋愛面に関しても「一途な愛」のシンボル。プレゼントにガーネットをもらったら、そんな意味合いも思い浮かべてくださいね。
日本では採れないガーネットですが、新潟県佐渡などの海岸では「赤玉」といわれる真っ赤な石を見つけることができます。
この赤玉は「赤碧玉(レッドジャスパー)」という石で、宝石の一種。古来より親しまれたこの石は、邪気を払い、持つ人の精神を安定させてくれます。日本では古墳時代から装飾品としてとても大切にされてきました。
現在、佐渡では赤玉の採掘は禁止されていますが、小さなかけらが川に流され、長い年月を経て海までたどり着いたものは、ビーチコーミングで見つけることも多いそうです。ちなみに赤玉は、部屋に置くと運気がよくなると言い伝えられ、今でいうと、「置いた場所がパワースポット」になるという素敵な力を持った石なんです。
こうして石の歴史や意味合いを紐解くと、何だかワクワクして、天然石のトリコになっちゃいますね!
次回もまた、天然石の素敵なエピソードをお知らせします。